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あれどうなった? 爬虫類の愛護規制のお話など

こんにちは。Arrow Reptilesです。最近高熱を出して倒れていました。インフルやコロナではなかったのですが、まだ少しだるさがあるのでリハビリを兼ねて文章を書いています。 ①ジャイゲコのメラニスティック  最近、欧州からのジャイゲコオファーで「PineのHetメラニスティック」というのがありました。Pineにもメラニスティックが出てきたのかなあ、と複雑な気持ちです。その欧州の人は爬虫類全般の業者で、ジャイゲコのマニアではないので特に議論することはないですが。 Youtubeではお話ししましたが、ジャイゲコのメラニスティックについては謎が多く、本当にメラニスティック(メラニズム=メラニンの過剰排出による黒化個体)なのか、という点には多く疑問が提示されている状態です。なのであまり難しいことは考えず、気に入った個体であれば購入する、程度の向き合い方をお勧めします。もしくはHetのペアを購入して、本当にメラニスティックが出てくるのか検証するとか。これは個人的な来年やりたいことの一つです。 ②思ったより大量流通していないクレスのAxantic Axantic、意外と市場で見かけないですね。まあカプチーノやフラペチーノ、リリーホワイトの騒乱っぷりを踏まえると、結局いくらで仕入れていくらで販売するのが妥当なのかがよくわからないという所もあるのかもしれません。ちなみに、Axanticに関しては発見されたのは実はアメリカだったりします。なぜか韓国で増やされているんですけどね。この辺りの経緯は個人的には全くわかっておらず、何がどうなって韓国で増やされるようになったのかは不明です。とりあえず個人的に1匹、自分用に欲しいヤモリです。 ③あれどうなった?爬虫類愛護の話 半年前くらいに国が議論していた「爬虫類飼育に愛護の観点で規制をかける」的な話ありましたが、あれどうなったんだろうと思って8月の会議議事録を見ていました。https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/tekisei/h29_13/ref01.pdf 議事をみた結果から言うと、「代表種類を中心としたグルーピング規制」を考えているようです。爬虫類だと、クサガメ・レオパ・ボールパイソン・ケヅメリクガメですね。小動物だとハムスターとウサギだとか。 ただ、やはりかなり規制案の作成に

リッジテールモニター 赤い=レッドアキーではない?

 こんにちは。Arrow Reptilesです。 以前から販売しているリッジテールモニターですが、最近気になったことがあり色々調べていました。それは「レッドアキー」・「イエローアキー」とは何か?ということです。国内ではなんとなく使われているこれらのワード、どういう意味なのか調べてみました。 まず、結論として、レッドアキーとイエローアキには生物学的な違いはないです。レッドアキーの方がやや大きくなるようですが、体色や模様では判別できなさそうです。 リッジテールモニターは学名 Varanus acanthurus ですが、正確には3亜種に分かれます。 V. a. acanthurus  V. a. brachyurus  V. a. insulanicus  このうち、 acanthurusがレッドアキー、 brachyurusはイエローアキーとなります。  insulanicusは特徴的な見た目ですが流通が全くないので割愛します。この3亜種はオーストラリアの生息地域で分かれています。 レッドアキーが一番尻尾と足が長く、イエローアキーは尻尾と足が短いとされます。レッドアキーの方が大きく、最大84cmという個体が観測されています。 一般論としてはレッドアキーは赤い肌、イエローアキーは赤みがかかった茶色の肌、と整理されることもありますが、明確に定義されているわけではないです。 そして、そもそもの出自が曖昧なオーストラリア産であり、明確な違いがないゆえに、「両者が混ざった個体が流通個体の大半である」という説が有力のようですね。 後、レッドアキーは世界的に流通量は少ないそうです。イエローアキーが流通の大半だとか。日本だと真逆ですけどね。この辺りは国内では流通の中で赤い=レッドアキーとなっているのだと推測できます。 まあ、赤いのが特徴のリッジテールです、と言いたいのであれば「リッジテールモニター レッド」という名称で販売するのが良いのかもしれませんね。アキーとしてしまうと亜種の話になってしまい、そこまで厳密に血統管理しているのか?という話になるので…… 確かに赤い個体群と黄色い個体群がいるようですが、色々調べてみたのですが謎が多いです。 あんまり気にしない、というのが楽しみ方としては正しそうです。

新入荷の紹介(ドイツ便)

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 こんばんは。Arrow Reptilesです。 ちょくちょく入荷はしているのですが、小粒なこともありあまり宣伝していませんでしたが…… まとまった数が入ったので紹介しようと思います。 ・アブロニア グラミニア 貴重な(おそらく日本で初?)グラミニアのCBです。ドイツから輸出されたのは初めてらしいのですが、見た瞬間にWCとは別物でしたね。ピカピカで非常に美しいです。WCは少しすれた感じが厳ついのですが、可愛らしいという感じでしょうか。 飼育方法はカメレオンのようなものと思っていただければ良いです。どこかのタイミングでYoutubeで紹介しようと思います。 ・グローブヤモリ 南アフリカ原産の地表性ヤモリです。目がクリクリとしていて、タマオヤモリ系の可愛らしさがありますね。ベビーではなく大きいサイズで入ってきました。ペアとオス単体です。地表性ウルウル目系ヤモリはいいですね。特に飼育が難しいという話は聞いたことがありません。ただ、触った感じ動きは早いです。タマオみたいにのんびり屋さんという感じではないので、食事シーンなどは楽しめるかもしれません。 ・ホンカロテス(Calotes Calotes) インドやスリランカに生息する樹上性のヤモリです。インドやスリランカの個体は基本的には流通しないのでレア種になります。まだまだ小さいベビーサイズで2匹入荷しました。アダルトになると顔が赤くなってそれはそれは美しい。。既に目が赤いですね。飼育方法はアジアの樹上性なので湿度高めで登る枝を用意してあげれば良さそうです。 ・ミカゲヨアソビトカゲ( Xantusia henshawi ) アメリカに生息するヨルトカゲの一種です。流通は稀です。ペアで入荷しています。ヨルトカゲということで紫外線やバスキングライトが不要?な点と見た目のかっこよさに惹かれて仕入れました。湿度は少し高めの方が良いようですが、それ以外はシェルターを用意してあげる基本的な飼育方法で問題なさそうです。 ・ロングノーズドラゴン(Gowidon longirostris) オーストラリアに生息する樹上性のトカゲです。ペアで入荷しています。これも今までと同じく飼育情報が少なく謎が多いトカゲですが、見た目がカッコ良いので仕入れました。樹上性なので、そういう飼育の仕方をしてあげれば良いかなと思います。といっても同じオーストラリアの樹

クレステッドゲッコー モルフ紹介

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 こんにちは。Arrow Reptilesです。 突然の大雨で電車が止まってしまい、することがないのでクレスについてでも書いてみようかなと。 正直クレスのモルフは山ほどあって、一方であまり差異がなかったりするのですが…… ということもあり、紹介するのは有名な種類だけにしたいと思います。 ・Axantic 最近メジャーなクレスですが、非常に高額なので見たことがない方も多いと思います。黒系のモルフで、クレス界では唯一?の劣性遺伝になります。劣性遺伝なのでヘテロ遺伝子を持つ親から誕生する可能性もあるということですね。派生系としてAxantic×Lillyというのも存在します。黒と白のコントラストが非常に綺麗です。  https://www.morphmarket.com/ca/c/reptiles/lizards/crested-geckos/1696903 ・Dalmatian クレステッドゲッコーの中で一番わかりやすいモルフではないしょうか。犬のダルメシアンのように全身に斑点が入ります。この斑点の数が多い個体は「スーパーダルメシアン」と呼ばれます。100個以上斑点があるとスーパーになるという話もありますが本当に数えているのかはわかりません。 遺伝性については諸説ありますが、親がダルメシアンだと子もダルメシアンの事が多いとされています。ちなみに、リリーホワイトのダルメシアンというのを目にしたことはない気がします。なんでなんでしょうね。 https://www.morphmarket.com/us/c/reptiles/lizards/crested-geckos/1856942 ・Harlequin 厳密に表現すると難しいのですが、頑張って表現すると、「ベースとなる色とその他の色のコントラストが大きく、更に手足含め全身に模様が出ている個体」となります。模様が派手だったりコントラストが大きいと「Extreme Harlequin」と呼ばれることもあります。3色が発色している場合はTri color extreme harlequin」となります。個体差が大きいモルフです。一応「Fire」というモルフのより表現が激しい個体の呼び名なんですが、Fireはあまり見ないですね。 https://www.morphmarket.com/us/c/reptiles/lizards/c

なんか他の爬虫類について語ります? なんでも来いです(嘘です)

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 こんばんは。Arrow Reptilesです。  最近ジャイアントゲッコーの話ばかりしているのでたまには違う爬虫類の話でもしてみましょうか、と思うのですが、個人的に好きで細かい種類まで詳しい(雑誌に載っていないレベルの)爬虫類が後はリーフテールゲッコーくらいになるんですよね。ただ、リーフテールゲッコーはマイナーすぎて伝わらないという。  他の爬虫類も色々好きですよ?   ということで紹介してみます。ナメハダタマオヤモリ(通称レビス)ですね。レビスの中でも3種類に分けることが可能なようですが、分かれずに来ています。リッジテールモニター方式ですね。結構サイズ感があり、顔は可愛いです。ただ、あまりにも陰気すぎます。もうちょっと動きがあれば人気が出るだろうになあ、という感じで昼間も夜もじっとしています。  この種類はアルビノやパターンレスなどのモルフもありますね。流通は少ないですが。  基本的にはコオロギやデュビアを放り投げておけばいつの間にか食べてくれている感じですね。冷凍コオロギを食べてくれる子もいます。  レビスはその内色々な種類を集めてみようと思います。    次はアオジタですね。写真の子はキタアオジタです。キタアオジタはCITES入ってから何故か流通量が増え、値段が半額くらいになった不思議な子達です。その理由は知らないです。どこ産だったんですかね?(あんまり追ってなかったので知らないです)キタ、ヒガシ、ニシ、チュウオウ、キメラ、オオアオジタ…… 色々な種類がいますが、インドネシア産とオーストラリア産に分かれる感じですね。インドネシア産はワイルドが流通します。欧州ではCBも流通していますが、日本には来ないですね。まあ金額的にワイルドの方が安いですし仕方がないかもしれません。  キタやヒガシにはアルビノやメラニスティックなど様々なモルフがいます。アメリカではIVORYという真っ白な個体が今人気のようで、比較的安値で多く販売されているのを見かけます。アメリカはキタアオジタは安いんですが、、いつかCITES取得して輸入したいですねえ。アメリカではオーストラリア産は輸出許可が降りないと聞いたことがあるのですが、某ショップ様が輸入していたので不可能ではないのでしょう。  一応アオジタ界隈にはマツカサトカゲも含まれます。マツカサは個人的に好きなトカゲなので詳しいですが、今とな

次に来そうなヤモリ=トッケイ

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 こんにちは。Arrow Reptilesです。現在夜の2時30です。もうここまで来ると4時から始まる日本代表のサッカーも見たくなってきます。。 表題の件ですね、当店ではまだ取り扱っていないのですが「トッケイ」に注目しています。安い、荒い、でかいというイメージがあるヤモリですが、海外では色々なモルフも出てきていて、結構綺麗なんですよね。大きな斑点が特徴ですがそれが全てなくなったパターンレスであったり、緑だったり青い色をしていたりと実は、幅広くモルフがあります。 これとか可愛くないですか? 出所)https://www.morphmarket.com/us/c/reptiles/lizards/tokay-geckos/1643794 これも個人的な好みです。 出所)https://www.morphmarket.com/us/c/reptiles/lizards/tokay-geckos/1781599 どの写真も口を開けている写真ばかりなのでCBでも荒いのだとは思いますが。。。コレクション性も高く、色々比べてみるのも楽しそうです。 後は、大きさにこだわるのも良いかもしれませんね。一応40cmオーバーも存在すると言われているので、大きなトッケイを生み出していくという取り組みも進んでいく可能性はあります。 来年あたりには色々入荷しているかもしれません。(まずは仕入れルートの構築からですが) トッケイに関して詳しい方ぜひ色々教えてください。まずは飼育するところから始めようかなと思っています。(CBベビーとWCフルアダルトの二刀流からを考えています) そしてトッケイに噛まれると痛いのか? これも注目ポイントですね。ジャイゲコより痛いのであれば常人にはお勧めできない可能性があります。ここもきちんと確認しておきたいですね。 と言うだけの雑記でした。いくつか考えていることはあるのですが、一番個人的に注目しているのはトッケイですね。 一緒に世界を開いてみたい、という方いれば一緒にやりましょう! よろしくお願いします。

ジャイアントゲッコー 紹介(だいたいの金額順)

 こんばんは。arrow reptilesです。ジャイアントゲッコーですが、調べれば調べるほど色々な名前があって、よくわからない人であれば混乱するだろうと思います。なのでご紹介しますね。 ただ。紹介は高額な順にしますが、高ければいい、安いのはダメというわけでは全くないです。気に入った個体を購入するのをお勧めしますが、名前の意味が気になる方は多いと思うので、書いてみる次第です。ちなみに内容については独断と偏見が入ります。人によって色々意見はあると思うので、何かあればお気軽にコメントください。 【ジャイゲコ 高額順】 ・Poindimie   最も高額なジャイゲコです。ブロッチが入らず、白いスポットが少し入る形になることが多く、最も大きくなる(長くなる)とされています。マニア垂涎の種類で流通もあまりありません。Poindimieにも更に高額になる血統があり、Diablo×Daisy  LineとDalas  Zoo Lineです。どちらもPoindimieの中でも更に純粋な血統と思っていただければ良いでしょう。Dalas Zoo Lineについては現在入荷を検討しています。興味がある方はご連絡ください。 金額は80〜100万円くらいです。Diablo×Daisy Lineだと倍になります。1匹でですからね? ・メラニスティック  これは産地ではなく、「黒くなる」ジャイアントゲッコーのことです。生まれた瞬間に黒い個体をこう呼ぶとか。元々はMt. Koghisの一部でだけでしたが、今は色々なロカリティの子がいます。なぜか? わかりません。本当にメラニスティックと呼ばれる遺伝性はあるのか? よくわかりません。諸説ありすぎて何を信じればいいのか…とにかく謎が多いメラニスティックですが、今なら研究の第一人者になれるかもしれないです。 こちらも金額は80〜100万くらいです。 ・MCDM、Yambe X、Lava 国内で流通することは滅多にないですね。どれも産地ではなくブランドネームだと思ってもらえればよく、MCDMとYambe Xは黒くなるように選別交配されたジャイゲコたちのことで、Lavaは黒い地肌に赤いラインが入るジャイゲコのことです。MCDMはマイクさん、Yambe XとLavaはXXさんが、、という風に誰かが開発したブランド名ですね。海外では人気がありますが国内には入って